ソラマメの窓

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[師走?]

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にやにや笑ってはいませんが、少しチェシャ猫に似ていませんか?。
実はまだ歯科医院に通っています。親知らずを抜いていないので、定期的に消毒してもらっているのです。
ある日のこと、歯科医院に行く道で、さくら色の大きなコートを着て、つばの広い帽子をかぶり、カールした髪を両サイドから出した女の人が自転車に乗って
「あー間に合わないかも。いそがしい、いそがしい。」
「大丈夫?」
危なっかしく歩いている私を見て、後から声を掛けたのでしょうか。
「え?!はい!大丈夫です。」と答える前にすごいスピードで追い越していったのです。
私は、やっと歯科医院について、待合室の椅子に「ドッコイショ」と(最近自然にこの掛け声が出てしまいます。)腰を下ろしました。すると、治療室の中からめずらしく声が聞こえてきます。
「噛みあわせが悪いのかな、強くかみすぎているのかしら、先生大丈夫ですか?仕事でいそがしくて、そういえば気がつくと強く噛んでいて、いそがしくて、次は来られるかどうか、これ虫歯なんですか?………」とひっきりなしに話し声が聞こえてきます。困った様子の先生が答える前に「やっぱり虫歯なんですかねー、いそがしくて、そういえば寝てるとき歯軋りしてるかも…。」
歯の治療は口を開けているので、あまり話ができないのに面白いなーと思いながら聞いていると、治療が終わったようで、その患者さんは独り言を言いながら出てきました。
会計の時も受付の人とずっと話をしていて、次に来る日を決める時も「いそがしくて、いそがしくて、仕事が始まるとその日はだめかも………。」
ところが、やっと次の来院日も決まり、会計も終えたあと、急に私の方に振り返って、何故かもう一度財布を開けながら近よってきたのです。
"なんか、まずいぞ。”と思っていると
「67歳で仕事をしているのは変かしら?」
と言うのです。
周りにも人がいるのになぜ私に?と戸惑いながらも「とても良いことだと思いますよ。」と答えました。
すると、納得したのかうなずきながら、さくら色のコートを着て大きなつばの帽子をかぶりました。
“あ!さっき追い越していった人だ!”
すぐに、自転車に乗って、さっそうと走り去っていきました。
まるで“不思議の国のアリス”に出てくる懐中時計を持ったウサギみたいです。
師走のひと時、なんだか不思議な空間でした。
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by no-shukkettsu | 2015-12-15 13:11 | Comments(0)