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ソラマメの窓

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[ドアチェーン]

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右手は、まだ他の人格のようです。しかし、今時々、右手でドアチェーンを閉めてみます。

倒れてから1年は右手でドアチェーンを閉めようなんて頭にも浮かびませんでした。2年が過ぎたころ、始めてドアチェーンを右手で閉めてみようかと思ったのです。何事も、頭で思い描き始めるのが「出発」なのですね。

2年半ごろ初めて右手がドアチェーンを閉めたのです。

その時思わず「おや!右手、自分の仕事をしたじゃないか。」と言ってしまいました。

初めて、右手が壁や手摺りをつかんだ時も、何気なく右手がイチゴを口に持っていこうとした時も、思わず「おい右手!」と言っていました。

3年経ったころに、右側の認識が弱かった私の脳に変化が起きてきたのでしょう。

しかし、まだ右手で字は書けません。

字を書くという行為は、人間だけに与えられた、難しい行為なのですね。

末端の神経と脳の神経がものすごく速い速度で交信している。

指先が安定している。

平行な線が持続的に引ける。

手首が自由に回る。

など、多くの機能が重なって可能となる、とても精密な動きなのです。

ふと「後半の人生は左利きかな。」とも思うのですが、まだ右利きがあきらめ切れません。

食べ物はやはり利き手で食べるほうが美味しいし、支えたり、傾けたり、かわしたりという左手の役割は、右手ではうまく出来ないものなのです。

by no-shukkettsu | 2014-08-09 07:54 | Comments(0)