ソラマメの窓

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はじめに ~小脳出血の不思議な日々から~

 人間はとても精巧に造られていて、小さな不具合でも多くの場所に影響を及ぼし、その状態で社会生活をするとなると、そうとうな無理が生じるそうです。

 私は20106月に脳出血を起こし、小脳にダメージを受けました。小脳の障害で一番多く言われるのは、バランスの障害だそうです。少しだけ医療の勉強をかじった私も、他の人がこのような病気を患っていたら、きっとそう言っていたでしょう。しかしバランスって何なのでしょう。今回小脳出血に遭遇してみて、この不思議な体験を記録しておかなければ、たぶんこの4年間の時間はどこで起きたことかさえわからなくなっていたことでしょう。

 小脳出血を起こした人がみんな同じかどうかはわかりませんが、この状況を共有することで少しでも、お互いに勇気がわいてくることを期待して記録することにしました。

 本当は始めに、小脳出血を最初に起こした時の事をお知らせするのが筋というものなのでしょうが、4年経ったとはいえ、その日のことを詳細に書くことがまだできません。とりあえず、目を閉じても開いても世の中がグルグル回っていて立ち上がれず、吐き続けていて、救急車に乗ったらしいという事だけは記憶しています。その後は記憶が途切れ途切れで、とにかくその時の私は半分あの世に行っていたのです。そんなわけで、正確に思い出せるのは、入院した病院での状況からなのです。

 ちなみに先日娘達と国立博物館に行ってきました。私が見たかった絵は俵屋宗達の「風神」「雷神」なのですが、その絵がなかなか出てきません、まだうまく歩けない私はよろけながら多くの人の中を移動していくのですが、やっと発見できたのが、最後の出口前でした。せめて真中ぐらいにあれば、もっと多くの絵や仏像を落ち着いて見られたのにと思うと少し悔しい思いです。

 なぜこんなことを書くかとお思いでしょう。つまり、過去のことばかりになってしまって、肝心の今の状態を記載しないと、読んでいる皆さんがいらいらするかなと思ったのです。

 私の今の状況を簡単にお話します。

右足を前に移動する時うまく行きません。しかし、どうにか1人で歩けといえば歩けないこともありません。ただ、足元だけを見て集中しなければなりませんので、歩いている時は前を見ることができません。字は右手で書けといえばどうにか書けますが、とても時間がかかります。パソコンも右手もようやく使えるようになりましたが、左手だけのほうが早いのでどうしても字と同様左手優先です。

2か月入院し、1か月自宅療養した後仕事に復帰しました。今年の3月には定年を迎え、現在はよほどのことが無い限り引きこもった状態です。家の中でできることを、目いっぱい計画を立てて行い生活しています。特に、美味しいものが好きな私は、ほとんど外食をしませんので、食べる機能はダメージを受けなかったことに感謝しつつ、自分の力でおいしい料理を作ろうと奮闘しています。


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by no-shukkettsu | 2014-07-12 23:14 | 療養記 | Comments(0)